




食物繊維には、実は2種類の定義が存在します。そのため複雑になっています。
1つは「食品成分表」や「日本人の食事摂取基準」に用いられている『食物繊維』。プロスキー変法という測定方法で測定された水溶性と不溶性の『食物繊維』のこと。2つめは、商品パッケージなどにある「栄養表示」に用いられている『食物繊維』。
上記の水溶性と不溶性の『食物繊維』のほか、『オリゴ糖』や『難消化性デキストリン』などの難消化成分も含まれます。
①「食品成分表」「日本人の食事摂取基準」に用いられている『食物繊維』
= ヒトの消化酵素で消化されない食物中の難消化成分の総称(食物繊維、レジスタントスターチの一部)
②栄養表示基準に用いられている『食物繊維』
= ヒトの消化酵素で消化されない食物中の難消化成分の総称。ただし、3種類以上の糖がつながった難消化性成分(オリゴ糖など)も含む。(食物繊維、レジスタントスターチの一部、オリゴ糖、難消化性デキストリン)
※栄養表示についての見直しがされ始めている今、今後は統一される流れもあり、今後は①のみ「食物繊維」として用いられる動きもでてくる可能性があります。
監修者:青江 誠一郎 先生
大妻女子大学家政学部食物学科教授 / 日本食物繊維学会 常務理事食物繊維の機能性、メタボリックシンドローム、脂質栄養、消化管機能などを専門に研究する。2010年日本食物繊維学会・学会賞を受賞