




食物繊維が不足するとどうなるの?腸内細菌と食物繊維の関係とは?
食物繊維が不足すると、腸内の環境が悪化しやすくなります。
お腹の調子は善玉菌と悪玉菌のバランスで変わります。食物繊維には腸内の悪玉菌や有害物質を減らす作用があります。
①不溶性食物繊維の特徴と働き
1.保水性が高い
2.噛みごたえがある
3.発酵性がある
胃や腸などの消化器で水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にして、便通を促進します。 噛みごたえがあるのも特徴で、よく噛んで食べるので食べすぎを防ぐ働きもあります。 大腸で発酵・分解されると、善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌などが増えて腸内環境が改善し、整腸効果も期待できます。
②水溶性食物繊維の特徴と働き
1.粘性がある
2.吸着性がある
3.発酵性が高い
粘着性により胃腸内をゆっくり移動するので、お腹がすきにくく、食べすぎを防ぎます。糖の吸収をゆるやかにして食後血糖値の上昇を抑えたり、胆汁酸やコレステロールを吸着して体外に排泄する働きもあります。 大腸で発酵・分解されると、ビフィズス菌などが増えて腸内環境がよくなり整腸効果が期待できますが、この発酵性は、水溶性食物繊維のほうが高いのが特徴です。
監修者:青江 誠一郎 先生
大妻女子大学家政学部食物学科教授 / 日本食物繊維学会 常務理事食物繊維の機能性、メタボリックシンドローム、脂質栄養、消化管機能などを専門に研究する。2010年日本食物繊維学会・学会賞を受賞。